パソコン・デジタルモノ: 2009年2月アーカイブ

当ブログを更新しているPC、3年前に中古で入手したPowerMac G4(AGP)を未だにつこうてます(→詳細記事CPUを1GHz、ビデオカードをMDDのRadeon9000に換装、メモリ1.38GB、内蔵HDDは80GB+500GB(シリアルATAカード使用)その他USB2.0カード、DVDスーパーマルチドライブなど、騙し騙し使ってますなぁ。延命措置も限界かなぁ。

それよりヤバいのがモニタですよ。12年前に買ったソニー製の17インチCRT、キャリブレーションもじっくり追い込んで長い間安定動作しておったですが、さすがにもうあかんやろ?…電源を入れると画面が赤くなる(しばらくすると正常になるが)右端にうっすら色ムラのような物が見える、OSDがバグって明るさ・コントラストの調整が出来ないことがある、、そこで安くていい出物はないかと、ずっと探してました。写真のレタッチもやるから、本当は程度のいいCRTの中古がいいのかもしんない、でもデカいし重いし自分で修理するのは恐いし、こりゃダメだとなったら捨てるのが面倒だし…やっぱこれからは液晶なんかなぁ。

N8171-43ということで2週間ほど前に入手したNECの謎の19型業務用モニタ、"N8171-43"です。同社のサーバーマシン「Express5800シリーズ」(←激安サーバーとして一部マニアの間で有名)の周辺機器として2005〜2007年頃に販売されていた物のようですが、仕様書(pdf)を見てみるとどうやら"LCD1970NXp"とほぼ同等品のようですね。外装デザインはもちろん、液晶パネル周りのスペック(視野角やコントラスト比など)も全く同じだ!VAパネル採用で業務用らしい堅実な仕様……んー、意外と良いかもしんない。中古で15,000円かぁ〜微妙だなぁ、程度が良ければ買いなんだが…今あるモニタが壊れたら仕事にならんし、どうしても気になるんで買っちゃいました(笑)結果は使用時間の非常に少ない(後述)極上品だったから良かったけど、でもやっぱ微妙なモニタだ…

キャリブレーションについて

実はこれを入手してから約2週間、色の調整でドツボっておったんですよ。

Mac OS Xには標準で調整ツール(ディスプレイキャリブレータ・アシスタント)がついてるんだけど、これが激しく使いにくい!

ディスプレイキャリブレータ・アシスタント Adobe Gamma

左がMac OS X標準のディスプレイキャリブレータ・アシスタント、右がPhotoshopの旧バージョンに付属していたAdobe Gamma。

(クリックで拡大↑)左の画像のやつですね、左側のスライダーで明るさ、右側で色味を調整して、アップルマークが背景に溶け込むようにするという操作を5回行います。何でAdobe Gamma(右)みたいに、RGBの3スライダー式にしなかったんだろ?

その他、気付いた点をいくつか挙げると

  • アップルマークの前に明るさ・コントラストを調整する行程があって、これまたワケわからん。「コントラストを最大の値にします」ってこのモニタ、50%以上にするとハイライトが潰れるんですけど??しかもコントラストの値によってハイライトの色味も変わってくるので、当然調整結果も大きく違ってくる…目が疲れるから、普段はこんな高コントラストで作業しないんだけどなぁ。実際に使う明るさ・コントラストで調整した方が、いい結果が得られるような?
  • 手順通りに調整するとどうしてもシャドウが持ち上がってしまう件。ガンマを2.2(Windows標準)にしても、sRGBやLCD1970NXpのWindows用プロファイルに比べてかなり白くなってしまいます。シャドウが潰れないのはいいことなんだけどね、一度この状態でレタッチした写真をデジカメプリントに出したら、えらく暗い仕上がりになって参ったよ。明るさ・コントラストを落として再調整、で何とかなったかもしんない?
  • アップルマークの5段階は、最初にAdobe Gammaと同じく全体のガンマを調整、あとの4つで各輝度域に分けて細かく調整という形になっているみたいです。シャドウが持ち上がってしまうのは4つの行程が問題と判明、そこで左のスライダーを動かさずに右のスライダーでなるべくニュートラルな色に見えるようにする、という荒技も試してみたが、やっぱシャドウが潰れない方がいいよね?

うはー、目が痛い……ちなみにスライダーを細かくドラッグするのが難しい場合は、Tabキーとカーソルキーでも操作できます。何となく前のCRTに近い感じになったから、まぁいいか?

裏メニューについて

いろいろ弄っているうちに裏メニュー(サービスメニュー)を発見。以下手順を説明します。LCD1970NXpの他、同じ筐体を採用している三菱のRDT195/196系でも可能かもしれない?

  1. OSDメニューから「インフォメーション」([ i ]のアイコン)を表示。
  2. そのまま[RESET/DV MODE]を押しながら、スティックキーを右に倒す。
  3. 警告表示(ENTERING SERVICE MENU)が出たら、[SELECT/1-2]を押す。
サービスメニューP1 サービスメニューP4

使用時間はリセット可能な値と不可能な値があります。オンが実質的なパネルの使用時間、私が最初見たときは確か285Hくらいでした。何という極上中古!ほとんど使ってなかったんじゃないの?オフの時間が長いので、待機状態で稼働していたものと思われます。

4ページ目の"GAMMA"の設定が謎です。0.8と1.0の2段階で、入手時は0.8でした。0.8で緑が強くなり、1.0で少し青が強くなります。前述のキャリブレーションにも大きく影響しますね。現在1.0で運用中、どっちが正しいんだろう?

GAMMAの他には、特に画質が大きく変わる設定項目は見つかりませんでした。アナログ接続時の自動設定のパラメーター類も見えたが、デジタル接続だと操作できなかったし…

そう言えばこのモニタ、最初の調整後にグラデーションを表示してみたら縞々が出たから、すごく凹んだんだよね。でもFACTORY RESETをかけたらなぜか出なくなった…いやGAMMAを弄ったせいか?、現在どちらの設定でも滑らかに表示しています。まったく謎だらけですなぁ。

問題点

  1. 実は視野角がかなり狭い。
  2. CRTより環境光の影響を受けやすい気がする。
  3. グラデーション部にボソボソしたノイズが見えることがある。
  4. 絵がシャープすぎる、ジョリジョリするw

1. はVAパネルの宿命?安価なTNパネルのように下から見るとネガポジ反転するほどじゃないですが、かなり色味が変わります。視野角176°のカタログスペックに偽りあり!!?

2. は液晶とCRTとでは、発光の仕組みが根本から違うからでしょうね。色評価用の蛍光灯とか、環境光センサーつきのキャリブレータとか、そういう物を導入せんといかんのか…

3. もVAパネルの弱点だったような?実際気になる場面はほとんどないけど、やっぱ写真のレタッチにはIPSパネルの方が向いてるんかなぁ。

4. は慣れの問題か?デジタル接続だから余計にシャープなんだよね。「仕事」先のCRTを見て、柔らかくていいなぁ、と思うことがあります。


以上、何とも微妙な中古液晶モニタの入手報告でした。前のCRTほどじゃないが、とりあえず使い倒す予定。しかしキャリブレーションやらカラーマネージメントやら、ハマると泥沼ですなぁ。もっと真面目にやった方がいいのか、それとも今まで通り「大まかなイメージが掴めればいいや」で行った方がいいのか?どうなんだろう…

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