オーディオ機器: 2006年7月アーカイブ

お待たせしました。待っちゃねぇよ、って?…独断と偏見による?ソニーのイヤホン・ヘッドホン試聴レポートです。

sonyphones

今回聴き比べたのはこの3本。

MDR-CD900ST
国内の多くのレコーディングスタジオで使われているモニターヘッドホン。
MDR-E888
開放型イヤホンのロングセラー。私も永らく愛用しています。
MDR-EX90SL
先日入手したブツ。MDR-CD900STの設計コンセプトを受け継いだモニター志向のイヤホン、だそうです。

当ブログの関連記事はこちら。

この手のイヤホンの音質は耳の大きさや形状などによって、かなり個人差があるんじゃないかと思います。あくまで個人的な印象なんで、そこんとこ夜露死苦(笑

CREATIVE ZEN nano plusまずは携帯プレーヤーでのチェックから。クリエイティブのZEN Nano Plus…って、これしかないのかよ!(笑)小さいです。安いです。(現在1GBで1万前後)正直言って、お世辞にも音質のいいプレーヤーとは言えないです。(バックライト点灯時にノイズが入るという不具合仕様?があったなぁ。私が買ったのは当たり機だったのでノイズ無し)中身は160〜192kbpsのMP3、昔の洋楽やらJ-POPやらをしこたまぶち込んで、シャッフルで楽しんでおります(笑)プレーヤーの能書きはこれぐらいにして、早速聴き比べてみるか…。

  • MDR-CD900ST
    無理を承知で?こいつから。後述のイヤホンに比べて音が小さいです。ボリュームを上げてもスカスカです。特に高音が頭打ち…明らかにアンプがヘッドホンを鳴らしきれてない状態ですね。昔カセットウォークマンでも同様の経験をしたことがあるので、携帯オーディオ+大型ヘッドホンの組み合わせではよくある現象かと思います。インピーダンスの違い(CD900STは63Ω、E888・EX90SLは16Ω)もあるでしょうね。
  • MDR-E888
    いつもの組み合わせ。バランスのとれた端正な音です。装着感も文句無し…多分慣れてるからだと思います(笑)今回3本を聴き比べた後で改めて聴いてみると、イヤーパッドを装着しているためか(これがないと低音出ないし音漏れまくりなんですよ)また開放型のためか?少し曇り気味で控えめに聞こえますね。今までは、ポータブルのイヤホンはこんなモンだろう、と思ってたんですが…。
  • MDR-EX90SL
    MDR-E888の後で聴くと、曇り空がカラッと晴れます(笑)ボーカルの息使いや弦のこすれる音など、ディテールが物凄い勢いで聞こえますよ。低域の押し出しも抜群で、ダンス系の曲にもよく合いますね。意地悪く言うと「ドンシャリ気味」なんですが、レンジが広くしまりがあるためか?決して嫌な響きは感じないですね。密度の高いホットな音…音質はいいんだけどね、装着感が未だに慣れない…(笑

SANSUI AU-D607X以上、安物MP3プレーヤーで試聴完了。が、これだけで評価してしまうのは可哀想でねぇか?(特にMDR-CD900ST)もうちょっとマシなアンプで鳴らして、再度聴き比べるべきじゃねぇか?と。

というわけで自室で使用中のプリメインアンプ、サンスイAU-D607Xのヘッドホン端子です。3月末に入手したブツ、その後メンテの様子を記事に書きましたね。4月の記事・下の方です)濃密な低音が魅力のこのアンプ、ヘッドホンでも十分にそのキャラクターを味わうことが出来ますよ!

  • MDR-CD900ST
    夜中に部屋で音楽を聴くときのデフォルトです。……まぁ、普通に鳴りますな(笑)私はこのヘッドホン、「普通に鳴る」ところが好きだったりします。まさにモニター的で無味無臭。「面白みがない音」という評価も聞かれますが、そこがいいんじゃないかと。。持ち前の高域の再現力に加え、サンスイのアンプになってからは低音もいい感じになってきました。ハウジング部に「for DIGITAL」と古臭いロゴ(失礼…20年前の、初代CD900からのデザインですからね)がありますが、もちろんアナログレコードの良さも十分に引き出してくれます。ただ欲を言えば、音場感が薄いのでもう少し広がりのある鳴り方をする物はないのかなぁ、とも思います。もちろん音質はこのままで…そんな物あるのかな?
  • MDR-E888
    過大入力で壊してしまいそうなのであえて避けていた組み合わせ…なんですが、意外といい感じで鳴りますね。アンプの力?なのか、携帯プレーヤーに比べてクリアに聞こえます。聴きやすい、疲れない音…低域・高域は控えめだけど、ちゃんと出てますよ。悪くないかもしんない。。
  • MDR-EX90SL
    ハッとするほど鮮やかな音…ていうかドンシャリ度up!!?アンプのキャラクターとの相乗効果もあるでしょうね。ある曲は低音が出過ぎて気持ち悪く、ある曲はノリノリで気持ち良く聴けるという状態……難しいですなぁ。高域の表現力も健在だし決して悪い音じゃないんだけどなぁ、、装着法も含め、使いこなしが必要なようです。

さて総評、結局どれがいいのよ?んー、何とも言えないですなぁ。いろいろ聴いてたら分からなくなってきました(笑)とりあえず、忠実度ではCD900ST>EX90SL>E888、ドンシャリ度ではEX90SL>CD900ST=E888、聴きやすさではE888>CD900ST=EX90SLってとこかな?

EX90SLと、そのお手本と言われている?CD900STの比較ですが、音は全くの別物です。EX90SLはCD900STに比べて「濃い味つけがされている」印象ですね。また、半密閉型の構造のためかCD900STに今一つ足りない広がりや音場感があるような気がします。俗に言う「音楽性の高い音」ってやつかと思いますが…実は「オーディオ機器に音楽性は必要ない」という説もあったりなんかして…?え、この話は長くなるのでまたの機会にします、、とにかくEX90SLと携帯プレーヤーとの相性は抜群なので(ドンシャリがアンプのショボさをカバーするの法則)これで気楽に音楽を楽しむのもいいもんだね、と。。

おまけ:

  • 最近イギリスで話題になっているらしい?「大人には聞こえない着信音参考記事ーEngadget Japaneseを鳴らしてみたら、一番高域が冴えている?感のあるEX90SLが最も聞こえにくいという、意外な結果になりました。CD900STはモスキート音の微妙なうねりまで聞こえます。恐るべしですな。
  • 上質なドンシャリ、で思い出した…昨年の記事で紹介したMDR-E484も引っ張り出して比べてみたけど、E888ともEX90SLとも違う癖があるぞ。ますます分からなくなってきました(笑
  • E888はフィリピン製、EX90SLは中国製。こちらによると手作業で音質調整しているとのことですが…職人さんは日本人なのかそれとも現地に超人?がいるのか…気になります(笑

んー、こうなったらもっと音のいい携帯プレーヤーが欲しいところだけどねぇ、結局マカーはiPodしか選択肢がないのかなぁ…iPodも特に音質がいいという話は聞かないしなぁ…nanoの新型マダー??

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