昭和の日スペシャル!ってわけじゃないんだが。
1989年1月、あの頃私はビデオデッキを弄っておりました。自室にビデオが欲しくてねぇ…が、当時中学生だった私に新品のバブルデッキなど買えるわけもなく、ゴミから拾ってきたガラクタと格闘しとりました。1989年時点でゴミとして捨てられていた物だから、VHSでも初期に近い製品…標準モード専用で、上からカセットを入れてレバーでガシャガシャ操作する、やたらデカい機械でしたよ。何とか絵が出るようになったので、早朝に放送されていたテストパターンやカラーバーを録画して、調整を追い込んでおりました。
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で、1月7日の朝、テストパターンの録画のためにテレビをつけてみると…ありゃ、皇居前から中継だ。前の年から天皇陛下の健康状態について、ニュース速報で刻々と伝えられていたからなぁ…病状が悪化したということか?とりあえず録画スタート、どのチャンネルも同じような中継映像、「侍医が続々と集まっています」「皇族方もほぼ全員、吹上御所にお揃いになりました」「いよいよ、最終的な局面になったと思われます」…え?最終的な局面??
午前6時35分、宮内庁・宮尾次長による会見。「天皇陛下におかせられましては、本日午前4時過ぎ、御危篤の状態になられました」NHK臨時ニュースの画面と、何となく不気味な?チャイム。うおっ、こんなの初めてだぞ?即座にスタジオに切り替わってアナウンサーが臨時ニュースを伝え、同時に行われた小渕官房長官(当時)による会見を放送。ぉぃぉぃ、何だこりゃ!?
午前7時55分、宮内庁・藤森長官による会見。「天皇陛下におかせられましては、本日午前6時33分、吹上御所において、崩御あらせられました」病状の説明の後、突然黒バックに「天皇陛下 崩御」の白文字+チャイムの音、スタジオに変わって臨時ニュース。ん?ホウギョって何??…しばらくして「お亡くなりになりました」と、あぁ、ついにこの日が来たか…。
ここまでのNHK臨時ニュースの映像、当時から妙に段取りが良過ぎるなぁ、リハーサルを何回もやったんだろうなぁ、戦前なら不敬罪もんだなぁ?と思ってたもんですが、今見ると「天皇陛下が、お亡くなりになりました。お亡くなりになりました」と繰り返し伝えるアナウンサーの声は、少し震え気味で興奮してるようにも聞こえますね。小渕官房長官の会見、明仁親王が直ちに天皇陛下に即位される旨、昼過ぎには新しい元号が発表されるらしいということが伝えられました。新しい元号、どうなるかな?ワクワクテカテカ。
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同日午後(Wikipediaによると、午後2時36分頃らしい)小渕官房長官による会見。記者が慌ただしく集まり、額縁のような物が用意されます。ここに新しい元号が書かれているのか…もうwktkが止まらない?発表までの時間は、長く感じましたね。「新しい元号は、平成、であります」おおぉー!…お??
今でこそ「平成」って言葉は当たり前になってるけど、当時はやはり馴染まなかった…平和の「平」に成功の「成」と言われて、なるほど~と思ったものの、どーうも語感的にパッとせんなぁ、と。当時の街頭インタビューでも似たような意見が多かったですね。その様子も録画してあります。
しかしここまでの会見生中継、前代未聞の事態で記者も慌ててるのがよく分かる…怒号やら機器の警告音?やら、えらく騒がしいです。やっぱ当時の現場記者って、ガラ悪いねぇ。って、今も似たようなもんか?再放送では決して流れない、緊迫した様子が伝わってきますよ。
ここからは1月8日、平成元年初日の恐らく某フジテレビによるニュース・ドキュメントが残ってます。ざっと挙げるとこんな内容。
- 平成という元号についてインタビュー。「割と単純」「響きが悪い、漢字が悪い?」
- 商店街は閉店、レンタルビデオ屋は大盛況
- 平成元年になって初めて誕生した、四つ子の赤ちゃん。…てか、こいつらも今や20歳なんだなorz
- 新宿・歌舞伎町で若い女性にインタビュー。「遊んでました」--- どういうお店にいたんですか?「つぼ八です。ダセェ~って?w」
- 皇居前広場。天皇崩御を伝える海外のリポーター。釧路湿原の日の出。
- JR駅の改札。ハサミ入りの切符! "1. -1. -8" の日付。
- 人影のない団地。進学塾に通う受験生にインタビュー。
- 皇居。涙する老人達。雨の中、一列に並んで土下座する
右翼いや憂国の青年団。 - 区役所へ婚姻届を出しに来た人。「昭和」を消して「平成」に訂正。
- 小渕官房長官より「大喪の礼」について発表。
- 映画館はどこも満員、新宿コマ劇場に並ぶお婆ちゃんにインタビュー。
- 中国・北京の日本大使館に特設された昭和天皇の遺影、弔問に訪れる人々。
- 団地前の市場。「平成元年になって、初めて売れた物は何ですか?」
- 新天皇、赤坂御所から皇居へ
- 「大喪の礼」が行われる、新宿御苑。
- 郵便局。次々と押される "1. 1. 8" の消印。
- 結婚式場。--- 平成元年の熱々カップルです。「自分が昭和生まれで、今度平成になりましたので、何かすごく歳とっちゃった気分です」と、新婦の弁。
- 東南アジアからの留学生にインタビュー。
- 人の少ない温泉旅館。宿泊客は老人が3人。「残念だけど、命というものは寿命が来たら、しょうがないですねぇ」--- 偶然ながら、みなさん明治・大正・昭和・平成と生きてきたわけですが…「長いようだけど、経ってみたら短いもんだねぇ」
まぁ珍しい、面白いかも?ってだけで録画した物、チューボーの考えることなんてそんなもんですw、それにしても取材対象の幅広いこと…いかにも80年代のフジテレビらしい?斜め見感覚もあったりなんかして、やはり今見ても面白い、残しておいて良かった。それから「街に平成がやって来た」みたいな?あの時代の人々の生活感が記録されているのが貴重ですね。今はこういう報道って、少なくなっちまったなぁ。「平成」になって20年余りが過ぎてしまったわけだが、これからどんな時代になるのか?「昭和」に次ぐ激動の時代になったりするのか?なんてね。
余談。昨日「アナログマ」の記事を書いた途端に、検索でアクセスしてくれる人がいきなり増えてビックリしたよ。アナログマ大人気だね!?ということでアナロ熊の思い出を出鹿しながら、気が向いたらまた語ってみようかと思います。。
えーー
右翼じゃなくても、まっとうな日本人ならぶっ倒れる位の衝撃受けると思うんだけど
だって天皇よ?
世界で言うならエリザベス女王みたいなもんよ?
上みたいなああいう馬鹿丸出しなこと書けるのが超ビックリだし