日が空いてしまいましたがオーディオネタ第3弾?アナログレコードです。約1年前にジャンクで手に入れたカートリッジ、V15 Type IIIを復活させた話。
1年前の記事、あの頃はPSE問題で持ち切りでしたなぁ…私の「仕事」先では未だに「家電のリサイクルにはPSEマークが云々」ってやってるし、、経産省が発表した「ビンテージリスト」はどうなったんだろうね?結局オーディオと楽器はほとんどOKってこと??ハードオフへ行くとPSEマークを貼付けたジャンク(安くない)が並んでいるし、萎えまくりです。。
…え、話を戻します、、MMカートリッジの名機と言われているらしい?SHURE V15 Type III、15年前から使っていたV15 Type V-MRの交換針が入手不能になったのでそれの代わりに?と思って入手した物ですが、こいつもメーカー純正の針は無くなっちゃったよ。が、しかし!Type IIIには国産の互換針があるじゃないか!?。
ということで、JICO(日本精機宝石工業)製のSAS(Super Analog Stylus)です。SASを選んだ理由は、何となくV15 Type V-MRや純正針VN35MRに近いかな?と…同じラインコンタクト針だしね。手作りで受注生産、パッケージには説明書とともに実測データもついていて(下の画像)非常に丁寧な造りです。定価は10,500円となってますが、9,450円前後で販売している店が多いようですね。末期の純正針より安い!しかも性能も純正よりいいらしい?日本の工業製品の良心を感じる一品ですね。
早速セッティング…上の画像はとりあえず余ってたサンスイのシェルに付けてみたものです。現在はSL-1200MK3に付属していたシェルを細工して使ってるんだけど、やっぱ微妙だなこのシェルは…詳しい話は次回に書きます。そんなわけで今一つ本調子ではないかもしんない?Type III、しかし針を落としてみてビックリでしたよ!以下ファーストインプレッションを箇条書きです。
- Type Vに比べてガツガツにガッツのある音!パーカッションの炸裂感やホーンの張りがスゴいです。何だこのバスドラの塊は!!?
- 再びType Vに付け替えるとかなり引っ込み思案?の大人しい音、少し高音不足にも聞こえます。今まで聴いてたのはこんな音だったのか??出力電圧やインピーダンスの違いなのかType IIIの方が音量が大きいこと、Type Vの針が若干摩耗していること、シェルの違いなどもあるのかもしれません。
- トレース能力はType Vの方が少し上みたいですね。Type IIIは時々ボーカルの「サ」行が歪む盤があります。例によって80年代の12インチシングルとかだけど…70年代のカートリッジにこれを望むのは酷かもしれませんね。
- 上記「サ」行の歪みは、針圧を1.5gまで上げると(推奨針圧オーバーだけど)改善される場合があります。しかし!…針圧を上げたらType IIIの持ち味である高音の華やかさや勢いが一気に死んでしまうのが困りものであります。
- 針先の形状が微妙に違うのか?最初に針を落としてリードインの溝にはまる時の音ですね、Type V(純正MR針)は「パチッ」と鋭い音がするのに対してType III(JICO SAS)は「ポフッ」みたいな、ずいぶん柔らかい音です。これはいいことなのか悪いことなのか!??
- Type Vではちょっとショボさを感じていたカッティングレベル低めの古い盤も、Type IIIならゴキゲンに聴かせてくれます。一方カッティングレベルの高い盤はType Vの方がディテールや背景音など、うまく聴かせてくれますね。んー、究極の選択か??
以上、一般的に言われている「古い盤にはType III、新しめの盤にはType V」てのは、なるほどこういうことだったのかと、月並みなインプレッションでしたが……何だかんだ言うてType III(+SAS)の音、やっぱいいですね。70年代のロック・ソウル・歌謡曲などなど、まるであの時代にタイムスリップしたかのようなフレッシュな音で聴かせてくれますよ。勢い良く飛んでくる「音の塊」に身を任せた後で、あのSASの細いボロン・カンチレバーを扱うのは正直ちょっと恐いような気もするような?(笑)これだからレコードはやめられない。。
アナログオーディオ関連記事
- レコードプレーヤー替えてみた。 (2005年09月16日)
- SL-1200MK3さらに調整! (2005年09月18日)
- SL-1200MK3その後 (2006年02月28日)
- ターンテーブルシートを聴き比べてみた。 (2006年03月01日)
type3、僕も良いカートリッジだと思います。
細かいことを言わなければ、これ1つでほぼ事足りるような気がします。
(今現在は、色々アームとの相性なぞ考えてLINN ADIKTですが・・・)
交換針は純正VN35MR(また廃番)よりJICOの方が音が太くて個人的には好きですね。
サ行は・・・盤の状態に問題なければカッティングでしょうねぇ。僕が持ってる盤にもきついのありますよ。何故かそれだけでちゃう、みたいな。
今まで色々カートリッジを試しましたが、ほぼ全てのジャンルと年代をきちんとカバー出来る針などは無いようです。未だに古い針を好む方がいるのもわかります。使い分けがベストなんでしょうね。ショップで最新の50万の針で50年代の盤をかけてもらったら?って感じの音でした。
オーディオも、ジャンルとか聞く音楽の年代で、新旧あるいは別物で2つくらいのシステムで使い分けるのが良さそうです。
そういえば、SASではないJICO製の普通の針を買ったとき、取り説に100時間で交換して下さいとか書いてあって口が開いたままになった記憶があります。(いやほんとに1000じゃなかったもんで)100時間て何?って。
で、余談ですがオリジナル針のタイプ2はもっと音が太いんですね、何故だかしらないけど。と、囁いてみる(笑)。古けりゃ良いってもんではないのは百も承知ですが(ビンテージ系はやたら初期ものとか古いものを珍重するきらいがありますが)、これ機会があったら試してみて下さい。
どもです!
50万の最新カートリッジに50年代の盤!!?スゴい組み合わせですなぁ…Type Vはあまり古い盤だとスカスカの音でやたらノイズを拾いまくる傾向があるので、それのもっと強烈なやつを想像してしまいました。
今回のType III復活の際にいろいろ某掲示板とか?カートリッジに関する情報を集めてみたんですが、どうやら一般的にはラインコンタクトより楕円、楕円より丸針の方が「音が太くなる」傾向があるようですね。やはり古い盤には古い型の針がよく合うのかなぁ。
…で、V15 Type IIですか!?さすがに聴く機会はないだろうなぁ(笑)ヤフオクでも滅多に見ないし…
廉価版?のM75ED Type2ならジャンク箱に転がってるんで、これもJICO針で復活させてみるか??なんちて。
JICOの針交換目安は他社に比べて短いような気がする?…盤の状態なども考慮して、マージンを大きめに取ってるのか?ということにしときます(笑